哺乳困難と嘔吐、拒否の時期から食べることが好きになる時期へ
NICUにいた1ヶ月は順調に哺乳瓶から母乳を飲んでいました。退院後、ミルクを飲む量が減ったり、それ以上増えなかったりで、なんとかしてあげないとこの子は死んでしまうという不安から一日中抱っこしてミルクをあげていました。
病院に相談をすると、ホッツ床という上顎の裂を塞いでミルクを飲みやすくするプレートを入れたり、手術をしたのだから飲めるはずと言われたり、心臓の主治医に相談しても飲めない原因ははっきりしないという感じで本当にこの頃が育児においては1番辛かった時期でした。
育児書は全く参考にならないし、口唇口蓋裂の本も口唇口蓋裂単独のお子さんの情報しかなくて、いつもこの子のマニュアルが欲しいと思っていました。口唇口蓋裂専用の哺乳瓶や乳首を色々試してもうまく飲むことは出来ませんでした。
唯一の情報源はSNSで同じ疾患のお子さんを持つお母さんからの情報。(と言っても、ここでも娘は特殊なケースなんだなと思うばかり) 乳首を煮たり、乳首の穴を大きくするために切ったりしている方もいて、NICUの柔らかい乳首が使えなくなってから飲みが悪いと相談したら遠くに住んでいる方に、使い古しの乳首を数個送っていただいたこともあります。(※メーカーは推奨していませんし、誤嚥の可能性もあるのでおススメ出来る方法ではありません。この場合は自己責任でした。)
色々試すけどうまくいかず毎回のようにせっかく飲んだミルクを嘔吐するという状況。娘は哺乳も離乳食も口を開けようとしないことがあったんですが、今考えると大事な意思表示だったなと思います。
色んなことが初めてでとにかく食べてくれないことが心配だったから頑張ってたという感じでした。頻繁に吐くので、洗濯物がすごい量でしたが、授乳ごとに洗濯機をまわす気にもなれず、仮置きが洗面器やバケツでは足りず、浴槽に浸けていたくらいです。
結局、心臓の経過観察も兼ねて入院をした際に、経鼻栄養をしつつ経口摂取の練習をしていけばいいじゃないということで生後4ヶ月から経鼻栄養が始まりました。口からも試した後に時間をかけて鼻から注入、なのに嘔吐、そしてまた次の時間がくるというパターンで、どこに行っても時間を気にして過ごしていました。
その後、療育施設に5年程母子通園をしつつ、保育園には入れる可能性がほぼなかったのでリフレッシュにはたまに認可外の保育園にお願いし、交流という形で私立の保育園に付き添うということを始めた頃、私が風邪をこじらせ持病の喘息が悪化し長期間療育施設を二人で休まなければならなくなったことと、同時に難病の可能性が出てきたことをきっかけに、療育施設の先生と相談をし、年中から週に3日程は加配つきで保育園に預けることになりました。
当時は医療的ケアがあると保育園なんて断られていましたし、看護師さんがいるわけではないので、お昼の注入には私が通うつもりでいました。給食に関しては、娘の食べられる形態を用意してくださり本当に恵まれた環境でした。そこで沢山の友達と同じテーブルを囲んで食事をした初日、驚いたことに給食を完食し、それ以降もコンスタントに食べるようになって、今や大人並に食べる子になりました。
あの頃の私に今声をかけるとしたら「無理しなくてもいいし、無理しない方がいいよ」ということ。当時言われてきた言葉でしたが、ここで私が頑張らなければずっと食べなくなるんじゃないかと思っていました。もし、こういうデーターがあるから無理しないほうがいいよと言われていたらそうなんだと思ったかもしれませんが。
色々重複していたので専門家を探すのが大変でしがた、今の時代ならSNSで発信されている専門家の方がいたり、遠くてもオンライン相談もあるので小児の食べることに関する相談先は選択肢が増えたとは思います。まだまだ少ないのが現実のようですが。もし、今の時代に私が困っていたら以下のようなサイトを参考にしたかもしれません。今、偏食や少食な子どもへの対応としてSOSアプローチという方法が日本語に翻訳されている途中のようなので気になっています。
参考情報
「食べよう」
https://www.tabeyou.jp/index.php/aboutus/
偏食・少食な子どもへの対応を学ぶ動画の日本語版作成・無料公開にご支援を
字幕・吹替版 作成が決定!
7/18まで継続中
https://congrant.com/project/tsubamenokai/2853
すこやか保育
https://kobe-city.mamafre.jp/archives/service/shougaiji-hoiku/
また口唇口蓋裂だけなら全国に親の会もありましたが、心臓や発達も重複していたり、基本的な治療の時期から外れていたので、親の会には入らずネットで重複してる方を見つけてるようになりました。
https://www.manekineko-network.org/closeup/2017/03/20/%E9%96%A2%E8%A5%BF%E5%9C%B0%E5%8C%BA%E5%8F%A3%E5%94%87%E3%83%BB%E5%8F%A3%E8%93%8B%E8%A3%82%E5%85%90%E3%81%A8%E5%85%B1%E3%81%AB%E6%AD%A9%E3%82%80%E4%BC%9A-%E5%A4%A7%E7%A9%BA%E4%BC%9A/