聴覚の脳波検査「社会性の問題ってなに?」
生まれ月の都合で1歳半健診までまだ1ヶ月ほどあったので、その間に何か喋るようになるのではないかとの望みを抱きつつ、まずは、お友だちが受けたという聴覚を調べる脳波検査(ABR)を受けることにしました。
結果は「大変よく聞こえています。聴覚には今のところ何も問題がないようです。ただ、もしかすると社会性に何か問題があるかもしれません。」と言うものでした。また「社会性に問題あるかどうか」についてはまた別の専門医の診察を受ける必要があります、とも言われた気がするのですが、その時の私には「耳は聞こえている」「だから大丈夫」ではなく、「耳は聞こえている」「でも言葉が出ていない」「それは何か異常がある可能性が高い」と告げられているように思えて(実際そうだったのでしょう)、そのことを咀嚼するのに精いっぱいで次にどうするかを考える余裕などありませんでした。
咀嚼しようとするあいだに、母子手帳についた小さな最初の「いいえ」のシミは、私の心の中にもじわりじわりと広がり影となっていきました。3歳健診を終えたころ、母子手帳には「はい」より「いいえ」の数が多くなり、○○できますか?に答える「保護者の記録」をつけるのも、母子手帳そのものを見るのもやめました。